Fourier's Research Room

写真の部屋(日記系)
〜【特別編】2003年夏のイベント「探求の代償」のフーリエの調査書〜

あまりにも強力な魔法が記述されているがゆえ、象牙の塔で厳重に封印され管理されていた「禁断の魔法書」・・・
それが、謎の女性の協力の下、4人の魔術師に盗まれるという事件が起こった。
象牙の塔では、しばらく秘密裏に捜索が行われた。
それもそのはず、犯人が全員、名の知れた象牙の塔の魔術師達であったからである。

<タシテ>
魔術師タシテ。。。
その名前を聞くと、あのギランケイブの魔物を思い浮かべてしまうことであろう。
しかし、彼はもともとミレスもあこがれる研究熱心で不正を嫌う純粋な魔術師であった。
逆に、どのようなものも追い求める強い探究心があだとなり、今回の事件が起こってしまったのである。
タシテには、夢があった。異界の門を開き、その世界を見てみたいというものだ。
その夢につけこんできたのが、謎の女性であった。
ここで、タシテは「禁断の魔法書」があれば夢がかなうことを知ってしまった。
もちろん、タシテのその純粋な性格ゆえ、あくまで正当な方法で異界の門を開く方法を試みるのだが、タラスは閲覧を一向に認めてくれない・・・
そのいらだちと謎の女性の必要なまでの勧誘により、タシテは「禁断の魔法書」略奪の道を選んでしまった。
そして彼は、場として都合のよいギランケイブにて、異界の門を開こうとする。
しかし、その彼の純粋な性格がゆえ、謎の女性にもらった水晶の結晶によって異界の門を開くよりも先に亡者と化してしまったのである。

<ウルビナ>
アデン全土に海の魔物を生み出した魔術師ウルビナ。
彼女が、ここまでして叶えたかった願いとは・・・
それは、過去の悲しい出来事がきっかけであった。
彼女の恋人、魔術師サイアスは、水竜の力を得るためのパプリオンの呪いについての研究を行っていた。
しかし研究が進むにつれ、必要な情報がなくなってきた。いや、あるとわかっているが危険であるため封印されていただけだった。 あるとわかっていると、どうしてもほしくなる。
彼はその感情に耐え切れず黒魔術師といわれるまで研究に没頭してしまった。
その結果・・・。ハイネ神官との衝突の末、命を落としてしまった。
魔術師ウルビナは、魔術師サイアスの研究を引き継ぎながら、恋人を死に追いやったハイネ神官を憎み続けていた。
その心に漬け込んだのがやはり謎の女性であった。
水の力が強まっている今。それを増幅させる魔力さえあれば仇がとれる。 でも、いくら憎んでいたとしても、「禁断の魔法書」を盗み出すなんて…
彼女は、謎の女性の提案にしばらく戸惑いを見せていたが、ずっと思い続けていた恋人の仇をとる方法がここにある。 そう考えると、このチャンスを見逃すことができなかった。そして…
魔術師ウルビナは、ハイネ海底につくと、早速謎の女性からもらった水晶の結晶を使い始めた。 続々と海の魔物が生まれる。魔物はいずれアデン全土を覆いつくした。
ハイネ神官たちが阻止しに来たら。。そう思いウルビナは、より強い魔物を作成し、海底に放した。
ウルビナには、地上の様子がわからなかった。ハイネ神殿は水没しただろうか、、仇は取れたのだろうか。そう考えながらも黙々と魔物を作り続ける。。。
最後の水晶のかけらを埋め終わった瞬間。ウルビナの意識はなくなってしまった。そう、亡者と化してしまったのである。
幸いにも、ウルビナにとっては不幸であったかもしれないが、ハイネ神殿は神官たちによって水没をまぬかれていた。
ウルビナは、そんなことを知る由もなく、海底を漂い続けることとなった。




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